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『2003年度秋季低温工学・超電導学会』講演参加!!
2003年12月3日(水)~5日(金)

2003年12月16日

開催会場及び主催

会場

島根県民会館
所在地:〒690-0887 島根県松江市殿町158
電 話:0852-22-5506

主催

低温工学会
〒113-0033 東京都文京区本郷6-12-8
パレ・フォール本郷302号室
電話:03-3818-4539 Fax:03-3818-4573

公演内容

テーマ:『サテライト冷凍機用小型熱交換器の開発』

※高エネルギー加速器研究機構(以下KEKと略す)と共同開発

1.はじめに

 液体ヘリウム等の寒冷の供給を受けて運転されるサテライト系統システムでは中央液化機より供給される液体の気化潜熱だけでなく顕熱も利用することができるので高性能な冷却システムが可能である。多数台の小さな熱負荷を経済的に冷却することができる小型のサテライト冷凍システムは優れた特徴をもち、今後商業用機器への広汎な実用化が期待できる。
 このサテライト冷凍システムの実現には小型で高性能な熱交換器が必須であり、我々は冷却能力が10W級の小型のサテライトヘリウム冷凍機を目標に熱交換器を試作した。

2.熱交換器の製作

 本熱交換器の概念図をFig.1、写真をFig.2に示す。熱交換器の本体は高圧側のガスが流れるコイル形状の無酸素銅の薄肉パイプにプレス加工で製作した。無酸素銅製の8分割円板のフィンを円周に真空銀ローで取付け、低圧側のガスがとおる外経φ40(0.5t)の薄肉のステンレスパイプの中に挿入する。銅パイプは端部を銀ローでSUSパイプに変換した。また、熱交換器の両端部はプレス整形したSUSの薄板を使用した。
 断熱真空部の溶接はすべてSUS同士のアルゴン溶接で取付けたことにより、シール性能を向上させた。熱交換器の長さは製作性を考慮して300mmとしたがサテライト冷凍機に使用する場合、複数台の熱交換器を組み合わせて使用することを想定している。

3.性能評価試験

 本熱交換器の性能試験の系統図をFig.3に示す。性能試験は動作ガスとしてヘリウムガスを用い液体窒素を寒冷材として使用した。熱交換器の性能は熱交換器の低温、高温側の入口、出口のヘリウムガスの温度を熱電対温度計(C.C)で測定し求めた。
 圧力条件はフロー側0.5MPaG、リターン側を大気圧に設定し、任意流量での性能データを採取する。また随時、装置の最適化・改良を行っていく予定である。今回の試験では1段の熱交換機で行い、その後段数を増やし性能試験を実施していく予定である。

講演者コメント

 「サテライト冷凍機用小型熱交換器の開発」と題し発表しました。
 本研究は、(KEK)との共同開発により、サテライト冷凍システムの実現のため小型かつ高性能な熱交換器の開発に取り組んでいます。
 現状の熱交換率は93%。現状に満足することなく今後もさらに評価試験を重ね、高性能な熱交換器製品化へ向け努力していくつもりです。
 弊社の学会への参加は今回が始めての経験でありましたが、これからも(KEK)の研究者の皆様と共に開発に努め、「チャレンジ精神」を合言葉に研究開発、そして学会発表に取組んでいきたいと思います。

弊社講演者:石川 邦彦
(ガスシステムビジネスユニット 設計Gr技師)

[お問い合わせ先]

〒316-0035 茨城県日立市国分町3-1-17

大陽日酸東関東株式会社

ガスビジネス総括本部 システム

石川 邦彦

電話:0294-38-8354
FAX:0294-36-1756
URL:www.tnhk.co.jp

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